バックパックの軽量化について
ここ数年登山業界には軽量化の波が押し寄せ、軽量でコンパクトなアイテムが次々と開発されてきています。
荷物が軽いということは心も足取りも軽く、体への負担が少ないのでいいことだと思います。
シェルターのようなテント、フレームの入っていないバックパック、登山靴ではなくトレランシューズでの登山、耐水圧は低いが防水素材を使った軽量レインジャケットなど毎年軽量で魅力的な新商品が発売されています。
今回はその中でもバックパックの軽量化についてお話ししたいと思います。
10年程前からバックパックの軽量化は進み、ここ5年でさらに勢いを増し様々なブランド、商品が発売されました。
もちろんエコープラザへバックパックを選びに来店されるお客様も軽量なものを探しにくる方が非常に多くなっています。
しかし誤ったバックパックの選び方をすると、軽量化して全体の重量は軽くなったのに以前より重く感じたり、肩や背中の中心、腰などが痛くなったりしてしまうこともあります。
このような選び方をされる方の多くは軽量化の手始めにバックパックを買い換えようとする方が多いようです。
バックパックは他のアイテムに比べて本体自体が大きく、軽量化した時の重量の差が出やすいので軽量化のはじめの一歩として選ばれやすいのだと思います。
しかしバックパックは全ての装備を軽量化し揃えた後、最終的に選ぶアイテムだと思います。
バックパックの容量は、テントやスリーピングバッグ、クッカー、コンロ、ウエアーなどできる限りの軽量化をすませると必然的に荷物の容量は減り、1泊2日のテント泊を50リットルで行っていたのが30〜40リットルで行けるようになるはずです。
ここで初めて容量が決まりバックパック選びが始まります。
中身の総重量を測り10キロ前後で、その重量なら肩だけで背負って1泊2日の山行を歩ききれる経験則と肩、体力があればフレームの入っていない超軽量なバックパックが非常におすすめです。
総重量が10キロ以下になり足取り軽く登山を楽しむことができるでしょう。
しかしなかなか10キロを切れなかったり、肩や腰が痛くなったりすのであればバックパックの軽量化はお勧めはできません。なぜなら必要であるフレームやパッドを取り除くことで軽量化しているのでザック自体のサポート力がなくなってしまっているからです。
ではパックの本体重量が重たければ背負いやすいのか?と言うとそうでもないのがバックパック選びの難しいところ。
10キロ程の荷重をしっかりと支えられるウエストベルト、そのウエストベルトに荷物の重量を伝えられるようにウエストベルトに連動したフレーム構造。
トップスタビライザーは後ろへ流れていく荷重の流れを背中に乗せられるように肩よりも高い位置にある事。
シルエットは奥行き(厚み)がそれほどないものを選ぶことにより、荷物の重心が体に近づきより軽く感じます。
このようなバックパックを選ぶことにより上半身ではなく、下半身(骨盤と足の筋肉)で荷物を支えられるようになり、肩は荷重から解放され後ろへの荷重の流れがなくなり腰への負担も減ります。
人にもよりますが下半身は、上半身よりも筋肉量が多くついているので重たい荷物も疲れにくく長時間背負うことができます。
今回のお話は決して軽量バックパックが背負いにくいと言っているのではありません。間違った選び方をすると余計に辛くなります。と言いたいのです。
それでも軽量なバックパックが欲しい!!と言う方にはこちらがおすすめです。
EXPED ライトニング45
Wt:1130g
Cap:45リットル
¥24,000+TAX
EXPED ライトニング60
Wt:1150g
Cap:60リットル
¥27,000+TAX
EXPEDのライトニングシリーズは芯材の入ったウエストベルトにT型のアルミフレームを差し込み大きめのランバーパットで腰にしっかりと荷重を乗せてくれます。要は軽量でありながら腰にしっかりと荷重が乗り安定して背負えるバックパックです。
トップスタビライザーは身長とバックパックのバランスに合わせて二段階に調整できるので荷重を適正に引き寄せることができます。
ショルダーベルトは荷重のかかりやすい肩上部のパッドに厚みを持たせ、脇の下の近づくにつれてパッドを薄くしています。背中側肩甲骨から鎖骨まではまっすぐに伸び、鎖骨から脇の下に向かいしっかりとカーブした形状は、肩への負荷を分散し腕が動かしやすい形状になっています。
ちなみにチェストベルトはショルダーベルトのカーブの頂点で肩幅に合うように引くと肩関節を避けるようにショルダーを引き寄せられるのでフィット感が増します。
背面調整システムはシンプルかつ確実に背負う方の背面長に合わせることができるので、薄着の夏と厚着をした冬で微調整しやすくなっています。
背面のパッドは最低限必要である肩甲骨からショルダーベルト、ランバーパッド(腰)、左右のウエストベルト部分に絞り込むことで軽量化と通気性を併せ持っています。
しかしそこまで背面側をしっかり作り込むと通常本体重量は重くなりますが、ライトニングはシンプルなコンパートメントにすることで背負いやすさに極振りすることができ軽量化を実現しています。1気室のメインコンパートメントは慣れが必要ですが、荷重のバランスと使用頻度を考えながらパッキングすればそこまで使いにくいことはないと思います。
背負う方に合ったバックパック選び、これは非常に難しくNETショップではなかなかできません。
実店舗で背負う方の好みや背負い方、スタイルを話しながら選んでこそ自分に合ったバックパックが選べると思います。エコープラザではお客様とお話ししてご希望と用途に合ったザック選びを心がけています。
バックパックの軽量化の仕方わかりましたでしょうか?ご不明点等ありましたら下記エコープラザまでお問い合わせください。
エコープラザ 横田
お問い合わせ先
さかいやスポーツ エコープラザ
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取り扱い商品:バックパック、シュラフ、キャンプ用品全般、トレッキング小物、時計、コンパス、GPS、帽子、手袋等
《2023年2月 キャンプ用品はエコープラザの取り扱いになりました》