八ヶ岳ファストパッキング ギア編 その2
ブログ大変ご無沙汰でスミマセン。高橋です。
少し前にスタッフ橋本がアップした、10月30日、31日のファストパッキング八ヶ岳縦走について、店頭でたくさんのご質問や反響をいただきました。ありがとうございました。
今回は僕がそのとき使用した装備と、山行の雑感を備忘録としてまとめてみました。
この登山計画は、深夜の長時間行動などが含まれるため安全面からおすすめは出来ませんが、同じような気象条件でファストパッキングに出かける人にとって少しでも参考になればと思い書いてますのでご理解下さい。
もともと八ヶ岳は僕の好きな山域。そんな八ヶ岳の南から北までを、限られた時間(翌日の仕事などを考えると下山のリミットは31日の昼!)の中で堪能しつくせるかどうかが今回のチャレンジでした。Runをメインにファストパッキングスタイルで荷物を最低限に抑え、時間をより多く確保するため前日29日終電での小淵沢入り、深夜に観音平からのスタートというちょっと無茶をした計画です。
そして冠雪直前の10月29日深夜1時30分、冒険はスタートしました。
行動の詳細は橋本のブログを見てくださいね。(こちら)
☆ 装備(ギア編)
ザック: Mountain Hard Wear/プロトタイプの30L
(プロトタイプのため詳細は後日アップします。冬直前の装備を持つことと、Runのバランスを考慮すると30Lがジャストと判断。)
シュラフ: Montane/ミニマススリーピングバック(800+フィル360g) 取り扱いなし。
ツェルト: Finetrack/ツェルト2ロング
ペグ: Vergo/チタニウムウルトラライトステイク、他
マット: Evernew/EXPマットUL180(改)
(厚さ0.9cmのクローズドセルマット。120cmサイズもあるけど、2000mを超えるこの時期のテン場だとさすがにもう少し長さが欲しかったので自分で140cmにカット。ザックの容量を確保するために外付けを選びましたが、深夜の権現岳鎖場でひっかかり、かなり怖い思いをしました。さらにカットしてザックに入れるかエアーマットにするほうが良かったかな。でも、このコストパフォーマンスはすばらしい。そこそこ底冷えも防いでくれたし、危ないルートでなければ外付けして積極的に使おうと思ってます。)
テントマット: ただのゴミ袋(笑)
マグ: Snowpeak/シングルチタンマグ450
リッド: 自作
カトラリー: Light My Fire/スポーク
ストーブ: Esbit/チタニウムストーブ
風防: 自作
ボトル: Platypus/プラティー2.0L & Ultimate Direction/500mlボトル
ストック: Black Diamond/ディスタンスコルク110
ライト: Black Diamond/ストーム(旧)
サブライト: Gentos/閃
シューズ: HOKA oneone/ラパヌイ2
ソックス 1日目: Dry Max/Trail Run 1/4 Crew High
就寝用&2日目 Smart Wool/PhD Run Light Mini
☆ 装備(ウェア&小物編)
シェル ジャケット: Westcomb/フォーカスLTフーディー
シェルパンツ: Montane/ミニマスパンツ
インサレーション: Arcteryx/アトムLTフーディー(旧モデル)
ウィンドシェル: Patagonia/フーディニジャケット
パンツ: Mountain Hard Wear/エフュージョンスーパーパワータイツ (廃盤、復活を望みます)
シャツ 1日目: Patagonia/キャプリーン4フーディー
就寝用&2日目: Smartwool/ PhD Run L/S
(初日、南八ヶ岳では常にフードを被っている可能性と保温性を考えてcap4フーディー。2日目、北八ヶ岳では低温下の樹林帯の中をこれ1枚で走ることが多いだろうと予想して、汗濡れしても冷えにくいメリノウールをチョイス。これ大正解!ただし就寝時は寒すぎて両方重ねました。笑)
タイツ就寝用: Arcteryx/フェーズSVタイツ
グローブ: Terranova / ウィンディーGLOグローブ (日中用)
グローブ2: Terranova/インシュレーテッドウォータープルーフスティッキーパワーライナーグローブ (夜間用)
こんな感じでしょうか?
とにかく気をつけたのは冬直前の八ヶ岳ということ。夜中から明け方にかけての3000m近い岩稜は凍結している可能性があり、慎重に一歩を出さなくてはならないから相当な防寒対策が必要になる南八ヶ岳のセクションと、低温化だけどペースをあげられるため大汗をかく&稜線で冷やされる、の繰り返しな北八ヶ岳のセクション、両方に対応できる装備を最低限の重量で持ちたかった。この点については大成功です。
失敗は真夜中からの無睡眠行動とエネルギーおよび水分の補給。赤岳直下~横岳のセクションでは睡魔に襲われてふらふら、とても怖い思いをしたし、初日頑張って高見石小屋までたどり着いたものの、極限の疲労とエネルギー不足が祟って普段であれば耐えられる温度域のシュラフでも寒くて眠れなかった。また、寒いシーズンだから水分を多くとらなくても大丈夫だろうと思い、持つ水分のトータルを2.5Lに減らした結果、パフォーマンスの低下につながりました。
そして2日目、がんばってスタートをきったものの、北横岳を前にして、こころと身体が“ポキッ”と音を立てて折れてしまった。笑
結果的に僕たちは蓼科山まで抜けることは出来ず、山の厳しさと自分の甘さを痛感したファストパッキングになっちゃいました。はぁー来年リベンジしなきゃ!
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