出羽三山~六十里越街道 トレラントリップ

朝の六十里越街道

朝の六十里越街道

こんにちは、ウェア館 樋口です。
私にとっての「秋の一大イベント」であったUTMF & STYが無事終わり、
レースではなく旅っぽいトレランがしたいなー、と思い、10月末に山形県へ行ってまいりました。
目当ては出羽三山の一つである湯殿山の麓を通る『六十里越街道』。
「安くない交通費を払って山形まで行くのだから、
湯殿山だけ行って他の二山をスルーするのも勿体ない」
というケチな理由で羽黒山と月山も行ってきました。
本来は「登る山」というより「お参りする山」であり、それぞれの神社で参拝して御朱印をいただいて初めて「行った」ことになるのでしょうが、月山が既に閉山していたので、御朱印は一切いただきませんでした。(「出羽三山」の字が入った手拭いは買いました)

独りだったのでひたすら風景画像が続きます。

0日目
東京駅発の夜行バス「夕陽号」に乗車。途中SAでの休憩なし、と聞かされてゲンナリしましたが、仕方ないと腹を括り就寝。

1日目
早朝、鶴岡駅近くのホテル前で下車。入浴と朝食の割引券をもらったので、ありがたく使わせていただき、
朝風呂でさっぱりしてからテーピングを貼り、米をがっつり食べてエネルギーチャージ。

羽黒山 隋身門

羽黒山 隋身門

バスで羽黒山の隋身門へ。

国宝 五重塔

国宝 五重塔

石段を上っていくと、国宝の五重塔が見えてきます。

石段が続きます

石段が続きます

その後も石段上りが続きます。月山で使うつもりだったエネルギーがここでもかなり消費されました。

出羽三山神社(三神合祭殿)

出羽三山神社(三神合祭殿)

石段を上りきると出羽三山神社(三神合祭殿)に着きます。改修中でした。何を祈るでもなくなんとなく手を合わせてから駐車場へ行きタクシーを呼んで月山高原ラインへ。

月山 四合目ゲート

月山 四合目ゲート

四合目のゲートが冬季閉鎖になっているので、ここからてくてく歩いて八合目を目指します。

月山 八合目付近

月山 八合目付近

風が強くなってきたのでウィンドシェルをレインジャケットに着替えて進みます。景色もあまり見えません。先ほどの出羽三山神社でまじめにお祈りをしなかったので罰が当たったのでしょうか。

誰もいない 月山

誰もいない 月山

人も鳥も、生き物の気配が一切ありません。「これが楯状火山か…」と思いながらゆるーい上りを早足で歩きます。

月山神社

月山神社

山頂に到着。やはり誰もいません。

自撮り

自撮り

ミニマスジャケットのフードは本当に頼りになります。ボトルのストローが凍っていました。

月山 雲の中

月山 雲の中

施薬避難小屋付近まで下りてきて、ようやく一息。振り返ると月山は雲の中。座ってコンビニのおにぎりを食べて一休みしました。

湯殿山 参籠所

湯殿山 参籠所

湯殿山は御神域なので撮影はできませんでした。本日のお宿である参籠所に到着。

参籠所には石鹸などが使える普通の風呂とは別に、参道の途中にある丹生水上神社に湧く炭酸鉱泉を沸かした「御神湯」(湯船と神棚のみ)があり、夕食まで時間がたっぷりあったので両方とも浸からせていただきました。どちらも貸切り状態でしたが、御神湯の方は神様とマンツーマンといった雰囲気でいまいち落ち着きませんでした。おいしい夕食をたらふくいただき、就寝。

2日目
6時起床。朝風呂で目を覚まし、テーピングを貼って、朝食をがっつり食べて7時40分参籠所を出発。

いい天気

いい天気

すばらしい晴天でテンションが上がります。

六十里越街道の風景①

六十里越街道の風景①

紅葉もまだまだ見ごろ。朝日を浴びて輝いています。

六十里越街道の風景②

六十里越街道の風景②

六十里越街道は出羽国(内陸部)と庄内を結ぶ道として奈良時代から続くそうです。

文字の彫られたブナ

ブナに刻まれた文字

横に看板があり説明が書いてあります。
「昭和六年十二月四日 富 馬ノムカエ 堀口 寅治キチマサエ キミノ雪三尺 馬コナイ」
隣のブナにも同じように文字が刻まれています。
当時の人々の苦労が偲ばれます。

六十里越街道の風景③

六十里越街道の風景③

ほぼフラットか、ほんのり下り。脚力があればあっという間に走りきれてしまうコースです。

大堀抜(オオホンノギ)

大堀抜(オオホンノギ)

鎌倉の切通のように山を掘削して道を通したところです。良い雰囲気です。

月山遥拝所より月山を臨む

月山遥拝所より月山を臨む

この日はくっきり月山を見ることができました。この手前には湯殿山の遥拝所もあります。豪雪地で雪深い時期には辿り着けないため、そこから山を詣でて引返したそうです。(湯殿山に関してはかつて女人禁制だったことも由来しているとも)

千手ブナ

千手ブナ

葉が落ちている秋は節くれだった枝がよりはっきりと見えます。

六十里越街道の風景④

六十里越街道の風景④

積もった落葉の下は少し苔のついた岩が点在し滑りやすいので要注意。くどいようですがとにかく走りやすいトレイルです。

大網の棚田

大網の棚田

「山形の棚田20選」の一つ。下から撮っても美しさは伝わりませんね…

瀧水寺大日坊から注連寺へ

瀧水寺大日坊から注連寺へ

大日坊も注連寺も女人禁制だった湯殿山の遥拝所として栄えたそうです。注連寺には江戸期の僧鉄門海上人の即身仏が祀られています。

十王峠

十王峠

ここからも月山を望むことができます。ここから峰道と谷道に分岐します。峰道を進むと…

彼方に鳥海山

彼方に鳥海山

庄内平野。鶴岡、酒田の市街地と、彼方に鳥海山が見えます。

六十里越街道の風景⑤

六十里越街道の風景⑤

街道は広葉樹林のカサカサ落葉から杉林のフカフカ道に変わり…

松根の里へ

松根の里へ

松根の里が見えてきました。

八幡神社

八幡神社

ゴールに設定していた八幡神社に無事到着。前日に比べてかなり暖かく(15~20℃くらい)、短パンにロングTシャツの袖をまくりっぱなしで丁度いいくらいでした。

庄内平野を走る県道44号線

庄内平野を走る県道44号線

予定通り帰りの特急まで十分に時間を残してゴールできたので、この旅で4回目の風呂へ。

かたくり温泉 ぼんぼ

かたくり温泉 ぼんぼ

かたくり温泉 ぼんぼ 大人430円
「ぼんぼ」とは庄内地方の方言で「赤ん坊」のこと。湯上がりには赤ん坊のようにツヤツヤの肌になれた…はず!

かたくり温泉からバスで鶴岡駅に戻り、鶴岡から特急いなほ号で新潟、新潟から上越新幹線で東京に帰ってきました。
アクセスに少し時間のかかる東北エリアですが、良い山、良いお湯、良い味を探しにまた行きたいと思いました。
とりあえず、次はスキーで!

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