少し早めの紅葉トレッキング~韓国「清平寺」~
久しぶりの投稿となります、通販部の「T」です。
10月中旬、少し時期が早めではありますが、
始まりかけの紅葉を見にトレッキングをしてきました。
この時期は、東京近郊の山々でも紅葉は見られますが、
今回は、少し足を伸ばして海外です。
場所は韓国のソウルから東北へ約80km程行った、「春川」という所です。
ソウル滞在4日間のうちの1日、トレッキングを兼ねて日帰りで訪ねてみました。
目指すは、春川郊外の「清平寺」という山あいの中にあるお寺です。
ソウル市内からは、列車で1~2時間で着きますので、
ソウルに宿を取っていても日帰りで行くことができます。
少し早起きをして、ソウル駅から地下鉄で2駅、
春川方面へ向かう特急が発着する龍山駅へ向かいます。
10時発の特急に乗る予定でしたので、30分前に駅に到着し、
カウンターでチケットを購入しようとしたのですが・・・
12時発の特急まで満席とのこと。
平日だから空いていると思ったのですが意外でした。
ソウルに行って思ったのですが、
人口の増加に交通インフラが追い付いていないような気がします。
鉄道網は発達しているものの、利用者に対して運行本数が少ないため、
地下鉄はいつどこで乗っても混雑していました。
特急だと春川まで1時間少々かかりますので、
12時発まで待つと到着は午後1時過ぎで、トレッキングをするには遅すぎます。
ということで、各駅停車で行くことにしました。
相変わらず混んでいる(地下を走らない)地下鉄で上鳳駅に向かい、
そこで、またまた混んでいる普通列車で春川へと向かいます。
ここから春川までは約1時間半の乗車です。
しばらくは乗る客ばかりで降りる乗客があまりいないため、座れたのは出発してから1時間後。
トレッキング前だというのに移動で疲れてしまいました。
もし、春川に行く方は、早めに特急の予約をすることをお勧めします。
11時45分、今回のトレッキングの玄関口となる春川駅に到着です。
帰りも普通電車で2時間かけて帰るのは辛いものがありますので、
あらかじめ帰りの特急の切符を購入しようと思います。
この駅は切符売り場のカウンターがなく、自動販売機のみです。
しかも、特急券券売機の表示はハングルのみ。
なんとなく、列車の便と座席選択、そして支払方法(現金)は画面でわかりましたが、
そのあとに出てくる表示は全く意味が分かりません。
外国人旅行者の利用も多いと思いますので、せめて英語の表示は付けて欲しいです。
でも、お金を入れて、てきとうにボタンを押していたら、
何とか希望通りのチケットとおつりが出てきました。
19:10発の列車を購入しましたが、夕方ソウルに向かう便は人気があるようで、
18時台発の列車は正午時点で満席でした。
夕方発の特急で帰る時は、到着と同時の購入か、事前の予約が必須です。
駅前には観光案内所がありましたので、日本語の地図をもらい、
これから向かう昭陽湖ダム方面のバス停を教えてもらいました。
目の前の道路を渡った向かい側から出るようです。
5分程待つと、教えてもらった番号のバスがやってきました。
このバスも、地元客や観光客でかなりの混雑です。
しばらくして市街地を抜け、畑が広がるのんびりした道を走ります。
道路が右側通行だということを除けば、日本とあまり変わらない感じがします。
バスに乗ること約30分、終点の昭陽湖ダムに到着しました。
春川市内に比べて標高が高いため、空気がひんやりとします。
そして、バス停前の木が良い感じで色付いています。
ソウル市内が暖かかったため、紅葉には少し早いかと思われましたが、
こちらは内陸部で寒暖の差が大きいため、木によっては紅葉が始まっているようです。
この後のトレッキングが期待できます。
昭陽湖は世界でも4番目に大きい人造湖だそうで、
広々した光景と美しい山々が広がります。
バス停から湖沿いに10分程歩き、連絡船乗り場へ向かいます。
今回の目的地「清平寺」へはここから船に乗ってアクセスします。
乗船料は往復で600円程、30分おきに出ています。
今日は天気が良く行楽日和のため、船は満席で出発しました。
船からの景色はこんな感じです。
ダム湖ですので岩肌が出ており、特別きれいというわけではありません。
出発してから約15分、「清平寺」へ向かうハイキング道の入口に到着です。
ここからは、お寺までゆっくり歩いて約1時間弱のトレッキングです。
まずは、舗装されたなだらかな道を歩いて山に向かって歩きます。
日差しが強いうえに遮るものがありませんので、10月中旬だというのに暑いです。
上着を脱いでシャツ1枚で歩きます。
15分程歩くと食堂街が現れます。
現在の時刻は午後2時頃ですので、食事をしている人はあまりいませんが、
店内、屋外と席数がかなりありますので、休日は賑わうのでしょう。
今日は昼食を食べていませんのでここで昼食を取ろうかとも思いましたが、
春川市内で夕食を取る予定ですので、ここは素通りします。
食堂街を抜けると、木々に囲まれた雰囲気の良い渓谷沿いの道になります。
観覧料2000ウォン(約200円ちょっと)を払って、お寺へ向かいます。
道は舗装されており、登りも急ではありませんので、
風景を眺めながらのんびりと歩けます。
日差しが木々で遮られますので、汗をかかずに歩けます。
トレッキングには一番良い気温です。
空気も澄んでいてさわやかです。
まだ本格的な紅葉には早いですが、所々木が色付いています。
緑の中にある赤や黄色の葉は引き立って鮮やかに感じます。
歩きだしてから40分程で滝がありました。
水量は少ないですが、一枚岩を流れ落ちる風景は優美な感じを受けます。
こういった日本らしい風景の中を歩いていると、奥多摩あたりを歩いている感じにもなります。
時折、海外にいることを忘れそうになります。
そして、写真を撮りながらのんびりと歩くこと約1時間。
視界が開けると、目的地の「清平寺」へ到着です。
だいぶ登ってきましたので、境内のイチョウはきれいに色付いていました。
青空と周囲の緑と黄色のコントラストがきれいです。
建物の作りや仏像は日本のお寺とは雰囲気が違います。
お堂は韓国の王宮のように朱や緑で色鮮やかに塗装がされていますし、
仏像は金色に塗られています。
しかし、周りの自然や、背後の岩山とうまく調和している感じを受けました。
今回は時間の関係でこのお寺に参拝した後引き返しましたが、
時間と体力に余裕がある場合は、ここから先にも道がありますので、
本格的なトレッキングも楽しめるようです。
お寺の裏からは、今まで来たような舗装された道ではなく、山道が伸びていました。
お寺の後ろに見える山の頂上まで登れるのかもしれません。
帰りも、所々色付いている紅葉を眺めながら下ります。
今回のコースは、普段着でも歩ける簡単なコースですが、
道を歩いている地元の人たちを見ていると、
しっかりとアウトドアメーカーの服装で身を固めた人たちが多く見られました。
すれ違う人を見たところ、有名なメーカーでは、
ノースフェイス、コロンビア、マウンテンハードウェア、マーモット、パタゴニア、
といったところが人気のようです。
日本メーカーのモンベルを着た人もいました。
無事、船着き場までたどりつき、行き以上に満員の船で戻り、
行きに降りたバス乗り場まで向かいます。
途中、船着き場からバス停まで向かう間にコンビニがあるのは嬉しいです。
紅葉の下でハイキングの後に飲むビール、最高です!
帰りのバスは10~15分に1本出ていますので、時間は気にしなくても大丈夫です。
ダムサイトを散策してから、バスで春川市内に向かいます。
歩いてお腹がすきましたので、名物の「タッカルビ(鶏肉と野菜の鉄板焼き)」を食べに行きます。
このタッカルビはこの町が発祥らしいです。
春川駅前でバスを降り、15分程歩いて中心部に向かいます。
中心部は、思ったより栄えていて、
ノースフェイスやデサント、ニューバランスなどアウトドア、
スポーツメーカーの直営店もありました。
こちらでもアウトドアメーカーは人気があるようです。
中心部にはタッカルビの店が集まった場所があるとのことですので、
そこで食べたいと思います。
ある店の前で、「タッカルビ1人前1000ウォン、おいしい」と店員さんに声をかけられました。
小さな店で、客が誰も入っていませんでしたので少々不安ではありますが、
適正価格で、1人前でも対応してくれるとのことで入ってみました。
他の店と食べ比べたわけではありませんので比較はできませんが、
味、量、店員の対応、共に満足しました。
特にボリュームはすごく、昼食抜きでお腹をすかせていきましたが、
タッカルビ1人前と、ご飯、そして焼酎、完食しましたが、お腹は限界でした。
隣のテーブルの中年夫婦は、半分食べたあたりでペースが落ちていました。
1人客にもかかわらず店員さんもしっかりと面倒を見てくれて、フレンドリーに接してくれましたので、
大型店よりもこういった小じんまりした店を選んで良かった気がします。
心もお腹も満たされて、ほろ酔い気分で駅へ向かいます。
先ほどチケットを買った19:10発の特急に乗ってソウル市内へ帰ります。
行きの普通列車とは全く違い、特急は快適そのものでした。
歩いた疲れと満腹感とお酒、そして座り心地の良い椅子。
確実に眠くなります。
ひと眠りしていると、1時間ちょっとであっという間に終点の龍山駅に到着しました。
春川への行き帰りは特急を使うことをお勧めします。
ソウル旅行では街歩きも楽しいですが、変化を付けたいと思ったら、
日帰りが可能ですので、こういった郊外に足を延ばして自然に接してみるのもおすすめです。
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