「クリスマスルンゼ」アイスクライミング

クライミング館の中屋です。

1月24日(金)八ケ岳の広河原沢 クリスマスルンゼに行ってきました!

世間のクリスマスからちょうど一か月のこの日は、今シーズンからアイスデビューした20以上も年上の友人と男二人でアイスクライミングへ。

ここ数日気温の高い日が続いており、昨日の船山十字路の気温も8時に約-5℃無風で下山時の16時には4℃ほど。ハードシェルを着て行動するには暑いくらいの快適なアイス日和でした。

こんな日はムレ感をこもらせず、寒くもなく暑くなりすぎないアクティブインシュレーション。もう5年も着続けているアークテリクスの「プロトンフーディー」が大活躍です。

船山十字路から中央稜取り付きまで息を切らしてロープ等の登攀ギアの重さを背中に感じながら歩き、ここで早めにハーネスやアイゼンを装備。これだけで大分荷物が軽く、楽になったような気がします。

広河原沢から望む阿弥陀岳

そこから広河原沢右俣下部まで沢筋のゴーロを詰めるのですが、昨シーズンに北稜を登った阿弥陀岳がカッコよくテンションが上がります。

雪が積もる河原の下には水がしゃあしゃあと流れており、ところどころ踏み抜き跡がありハラハラしました。

約2時間の道を歩きようやく滝の一つ目のに着くと、凍ってはいるもの表面は融けてシャーベット状態。ここまで人っ子一人として会うことがなく、上の方は大丈夫なのか心配になりました。

そしてようやく今回のメインディッシュ。

クリスマスルンゼの60m大滝に到着!

なんと大きく青く美しいことでしょう。

これから我々はこんなにも美しい滝にアックスをぶっさし、アイゼンで蹴り込みながら登ろうとしているのかと考えるとバチでもあたるんじゃぁないかという気分になります。

クリスマスルンゼ大滝

氷の状況はF1とは大違いに硬く締まって凍っており、アックスも刺さるしスクリューもばっちり効きます。

バチが当たるんじゃないかと言ってたクセに、気づいたら登っている、登らずにはいられない魅力を私はアイスに感じます。

とはいえバーチカル(垂直)な個所でスクリューを刺さねばいけないシーンでは、絶対に落ちれない恐怖感で足はガクガクするほど。アイゼンのつま先は2~3cmしか刺さってない状況で片手離しを強いられるわけですから。

自宅で待っている家族の顔が頭をよぎる中、必死になって突破しました。

突破してセルフ(安全確保)を取ったらもう能汁ドバドバです。(笑)

これだからやめられない、もう病気なんでしょうか。。。

クリスマスルンゼ大滝を登るフォロー

フォローも無事に這い上がってきました。

本人曰く、今回はテンションをかけることなくスクリューを回収し、しかもバーチカルに発達した中央の難しいラインを登ってきたらしいので感心です。

確かにフォローで落ちてもトップロープ状態なのでケガのリスクも低く、より高難度な氷を楽しむのは合理的ですが。仮にケガでもしたらここからどう下山するつもりなのか。。。

本番のルートでトライしちゃう精神力の強さや、私とアイスにひょいひょい着いて来ちゃう辺りは密かに尊敬しています。

アバラコフにて懸垂下降

大滝を登ったところで時刻は14時半、天候が荒れる前に無理せず下降します。

せっかくなので残置支点もあったのですが、アバラコフを作って懸垂下降することに。

こう見るとクリスマスルンゼ大滝のデカさが際立ちます。

滝の真下から高く大きい滝を見上げると、なんとなくクリスマスツリーに見えるような気がします。

船山十字路に16時着。

日帰りで十分楽しめる素晴らしいルートでした。

また次のシーズンも来たい、クリスマスルンゼのお隣にある「武藤返しの滝」にも遊びに行ってみようか。

今年は既に十分アイスを楽しんでいるので、次はバリエーションにでもいかないと。

いつもブログの絵が代わり映えしなくてスミマセン💦

ブラックダイヤモンド「ハイドラ」の軽量化について

今回、新調したブラックダイヤモンドのアイスアックス「ハイドラ」を軽いウェイトのライトスペーサーに付け替えて使用しました。軽い分手首のスナップだけでは氷の穴にブレードをひっかけるだけですが、少しテイクバックを大きく振ってあげると問題なく刺さります。

個人的にはゲレンデでもライトスペーサーで行けちゃうんじゃないかと感じるくらい好印象◎

「買ってよかったぁ」と改めて思います。

ブラックダイヤモンド「ハイドラ」

BlackDiamond ハイドラ

通常価格¥46,200(税込)

BD独自のI.C.E.(インテグレーテッド・コンポーネント・エクスチェンジ)システムを搭載。自在にカスタマイズでき、ピュアアイスからテクニカルアルパイン、ミックスクライミングまで幅広いアイスクライミングに対応するアイスツール。水圧により加工されたハイドロフォームシャフトは人間工学に基づいて設計され、ハングしたアイスフォールからミックスでのフッキングまで、強傾斜でのシビアなアイスクライミングに対応します。

PROFILE

クライミング館 中屋 | Nakaya

クライミングギア、シューズのお悩みお伺いいたします!
高校時代に山岳部に所属し、登山に魅了されて早十余年。
気づけば夏はクライミングに沢登り、冬はアルパインにアイスクライミング等々。
フィールドにて得た経験や知識から、お客様ひとりひとりに合ったアイテムをご提案いたします!

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