壮絶!!第一回 山田昇メモリアルカップ
ウェア館の宮部です。先日行われた第一回上州武尊スカイビューウルトラトレイルに出店してきました!
今をときめくトップランナーを輩出してきた山田昇記念杯登山競争大会がリニューアルされ、山田昇メモリアルカップ・みなかみハピネスカップ・尾瀬ほたかカップの3レースが、晴天の下開催されました。
絶好のレース日和になった9月21日(日)、全長120k、累計標高差8300m、険しい山々に囲まれた上州武尊山を舞台に国内屈指のトレイルランニングレース 山田昇メモリアルカップがAM5:00にスタート!
私もさかいやスポーツを代表して出走して参りました!
今回は山田昇メモリアルカップをレポートしたいと思います!
AM4:00 スタート直前も物販ブース営業してます!物販ブースを離れ、スタートの合図を待ちます。スタート前はレースプロデューサーである鏑木毅氏がコース注意点をアナウンスしていました。スタートして程なくするとトレイルに入ります。最初は緩やかな登り。ぼんやりと明るくなる空に癒されながら進みます。この頃は身体も元気!これからあんなにも身体を酷使するとは思いもしませんでした。最初の直登。渋滞になります。が、まだまだ序盤。体力温存に努めます。いい感じに登りと下りしたところでA1(エイドステーション)到着。各エイドでは水・スポーツドリンク・コーラなどの飲み物やフルーツ・パン・スープ類などの食べ物が振舞われていました。ここではバナナ、オレンジ、そして生プルーン!とても美味でした。しばし休憩した後、キャンプ場から朝日が差し込むトレイルへ入ります。新鮮な空気と朝日が爽やかな気分にさせてくれます。サクサク登りを進みます。
そして↓このパノラマビュー!(クリックすると拡大します)この景色は山田昇メモリアルカップに出走したランナーのみが見れる雄大な景色です。広がるスカイビューはまさにレースの名に恥じない見事な眺めでした!絶景の一言!!レース一週間前は雨の予報が強かったのでこの景色が見れて本当によかったです。ここから暫くトレイルを登ると大ピーク 剣が峰へ到着。青空と紅葉とトレイルランナー
剣が峰より谷川岳方面の景色もまた絶景!これから谷にそってダイレクトな下りのセクションに入ります。森林浴を楽しみながらトレイルラン。ここの下りはペースを上げずにゆっくり進むプランでしたがダメでした。思わず重力に身を任せて快走してました。暫く下りを楽しんだ後、みなかみ町宝台樹スキー場へ。冬はスキーコースなので角度のある下りを進みます。ここはスピードを抑えてゆっくりと。谷に吸い込まれる様な感覚です。プライベートで行くトレランなら終了するタイミングでA2到着。まだまだ続くレースに備えてトン汁や塩むすび、水分を補給した後リスタート。このエイドを過ぎると30k先まで水分が補給できません。しかも前半はダラダラと続くロード区間。横山選手の声援を受け気を引き締まりました!ロード区間(約13k)を過ぎると奥利根の豊かな水源を舞台にしたトレイル。いたるところから水が流れてきます。それゆえトレイルはぐちゃぐちゃです。汚れなんて沢で落とせばいい!沢沿いのトレイルではなく、沢トレイル!もはや沢登りです。疲れを忘れてはしゃぎながら沢の中を進みます。このセクションにわくわくした方も多いのではないでしょうか?秋空と鎖とはしご。
角度がすごい!ちょっと立てかけるだけで直立するはしごです。(もちろん固定はされてます。)アドベンチャーな要素が満載されています。登りきり、後ろを振り返るとさっき通った場所が一望できました。山田昇メモリアルカップの最高地点 上州武尊山をバックに記念写真。まだ元気でした。ここまでは・・・。上州武尊山から見える剣が峰(写真中央)。まっすぐ尾根に沿って進めるのに西の谷側(写真右方向)に下って回り道・・・「すごく回り道しているなぁ」と深く思いました。が!この身体を酷使するのが山田昇メモリアルカップの醍醐味!
と思い直して先へ進みます。上州武尊山頂から尾根にそって東へ進むコースはガシガシ走れました。A3までの約10kが一番走って気持ちいい区間でした。東側には尾瀬の燧ケ岳・至仏山の景色が一望できました。A3到着。ここではフルーツや味噌汁が振舞われました。ここまでは予定通りに13時間前後!このペースでいけば人知れず目標にしていた24時間前後の完走も現実味を帯びてきました。夜になっても渡渉。もう水もかなり冷たく感じますが、熱をもつ足裏には丁度よかったです。A4到着。ここでは水分補給やエイド食を食べたりに加えてデポバックの受け渡しがあります。私はコーラをリセットして準備万端!靴と靴下の換えを用意しておけばよかったです。
そして最大の過ちはここで仮眠を取らなかったこと!ウルトラトレイルにおいて身体のコンディションをキープするための工夫が必要だと強く思いました。ここから先へ進むうちに胃腸を崩しエネルギー摂取が困難に・・・レース中盤以降は大幅にペースが乱れました。半分以上は進んでますが、あと45k。残りが短いのか長いのかよくわからなくなってきました。A5到着。ここではフルーツと共にいい感じの濃さのしょうゆで煮たうどんが振舞われてました。食べれるけど胃がムカムカ・・・走ると吐き気が出てくる・・・この時点では原因はわからないまま、また仮眠せずに先に進みます。
その後A6を経て、疲れ・エネルギー不足・睡眠不足になりフラフラしながら一歩ずつ足を進めていきます。集中力が急激に低下して身体が思うように動かなくなってきました。
やっとの思いでA7に到着。その場にいたメディカルスタッフに相談したところ睡眠の重要性を説かれます。ここで30分だけ仮眠をとっただけでも意識がしっかり保てるようになり、食べることもできるようになりました。
今回が初めての出走になるウルトラトレイルで休憩の取り方の重要性を改めて学びました。最後の最後まで直登がありますが、最後に現れるスカイビューが雨乞山からの景色。川場村全体が一望できます!そしてゴールまであと少し!残りはラスト5kの下り!
ようやく完走!スタートから28時間後(ゴールタイム28:28:15)ようやく120kを道のりのゴールを迎えることができました。私が出たどのレースより辛かったです。「壮絶」の一言に尽きます。最後は鏑木氏と記念写真。
その分感動も他のレースよりきっと強く感じることのできることと思います!
来年に向けて上州武尊スカイビューウルトラトレイルを考えている方、秋のトレランレース出走を考えている方、またこれからトレイルランニングをはじめようと考えている方、ギアやウェアリングのお悩みなどどうぞお気軽にご相談ください。
ちなみに、次回出店予定は日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)です!
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